フリータイム in Sofia 2023/9/9
堀場:では、社長♪この学会出張もついに本日最終日。今回もとっても実り多い出張でしたよね。日本に帰ってしまうとなかなかゆっくりおしゃべりもできない忙しさだと思うので、ここでちょっとだけおしゃべりしておきましょう~。せっかくだから録音しておきますね。いいですか?
重岡:そうだね。ほーりー相手だから、気楽にしゃべろう~(笑)
堀場:今回のローマでの学会参加。海外の学会参加はこれで3回目。最初は2017年のルガーノ(スイス)、2019年がブタペスト(ハンガリー)でしたね。あれから、時間とともにいろいろ変わってきましたね?
重岡:あの頃は全然わからなかった。ついてきてただけ。感じるばかりだった。
堀場:でも感じることで、「おお!」って思うことはありましたよね。でも今は社長は感じるだけじゃなくて、かなり理解されてる。
重岡:かなりね。そう、何やってるかも分かってきたから、嬉しいね。
堀場:それって何をやってるかが分かってるだけじゃなくて、一緒にやってきたみたいな気持ちは?
重岡:一緒にやってきた、一緒にね。多分、ツェンコヴァ先生は僕のことを「パートナー」って言ってくれてる。
堀場:研究論文にしたって、今回の学会発表にしたってね、Shogo Shigeokaって全部書いてくれてましたものね。
重岡:書いてあったね~。
堀場:いつも社長はご自身のこと、僕は科学者じゃないけど、研究者かな、一緒に研究してるっておっしゃってますものね。
重岡:そう、一緒にやってきたね。
色々、・・・色々あったね! 4年前のハンガリーの時はちょっと複雑だったしね。僕はね。
堀場:どういう意味で?
重岡:そう、個人的にね。
堀場:そうでしたね、研究のことというより・・・
重岡:そうね、個人的にね。出発前から、いろいろあって。(母の容態が思わしくなくて、出発前から迷っていた)
堀場:いよいよいよ学会始まる、そのハンガリー入りしたその日。ブタペストの空港に着いたその時に、電話がかかってきた。
重岡:そう、「危篤だから帰ってこい」と。
堀場:そう、あの時、数時間、深く悩まれましたよね?
重岡:悩みましたね。
・・・・試されているね、いろいろ。
堀場:いろいろ試されて・・・。そして社長が選択してきたことの先に、今がある
重岡:そうそう、そう!
堀場:あの時、ブタペストからも「帰らない」って選択をしたんですものね。
重岡:そしたら、一気に(会長は)元気になった。
堀場:あの時、一緒にいた人達、皆の「社長をサポートします!」みたいな気持ちもすごかったし、それがそのまま会長のベッドに飛んでったような思いでしたね。
重岡:そう。だから、すごいよね。歴史ってね。
堀場:あの4年前のブタペストでの決断があって、会長がそんな容態の中でも社長は役目を最後までやり遂げて戻って、ちゃんと最後はみんなでお見送りができた。その直後にコロナ。
その後にラボが完成したんですよね?
重岡:そう、そうそう、その年にラボができた。
堀場:そこからの、今回のローマの学会。
重岡:今回すごかったでしょう?うちのラボのメンバーの発表。
堀場:すばらしかったですね。私は英語できないし、科学も分からないけど、ずっとパパラッチみたいに(笑)おっかけてるじゃないですか、学会。
そうすると感覚でね、本当に感覚で申し訳ないんですけれど、レベルって言ったら変だけど、なんとなく感じるんですね。ゆの里アクアフォトミクスラボの発表の質がね、すごい!
重岡:わかるでしょ?
堀場:はっきり分かる!どう高いの?って言われると困るけど。やっぱりデータの量も質も、ツェンコヴァ先生の監修のもとってことだけじゃなくて、研究全体をディレクションしている社長の力もすごいなって感じています。
重岡:だから、そうね。
2017年、6年前ルガーノから帰ってきた後、先生に「これからアクアフォトミクス、何にフォーカスする?」って言われた時、「音」って言ってた。
堀場:言ってましたね。あの時「スカラー波」がどうしたこうしたという話もあったけど・・・
重岡:全然わからなかった。だけど「音」が大事だって。
「音」はモンタニエ先生も言ってらした。研究所の中でね。
当時「音に変換する」っていう意味が解らなくて。
だから、音っていうのが何なのかを知りたかった。
アクアフォトミクスって水と光。だけど、そこに音?
「音を(研究で)やらないと」って(僕が)言ったら、(先生も)「分かった!」って。
それが動き出してね。
だからようやく本当の意味で「全てのエネルギーを繋いでるのが水ですよ」っていうことが言えるようになってきてる。
堀場:1年1年、一つ一つ、積み重ねてきた結果が今、こういう風に大きく花開いてきてるんですね。
重岡:そして「音」の次は「意識」。
意識って言葉を使ったら、少し前まで先生は「まだ早い、まだ早い」って。
でも、今回、(ローマに先立って行われた)「意識学会」に先生は参加してるし、今回うちのラボのメンバーも「意識」の発表をしている。
堀場:昨日のソフィア大学での講演でも、先生はっきり、スライドに書いてましたものね。意識“consciousness”って。
重岡:そう、Body / Mind / Consciousnessってね。
堀場:追っかけてきた私としては、「ここまで来たか」。そして、「ここからだぞ」みたいな・・・ね!
重岡:揃ってきましたね。おかげさまで。
3年。ラボが今3年でしょう。やっぱり、アレックスの成長がすごいね。
今は、彼をサポートする科学者が下に二人ついてくれてね。
堀場:だから、アレックスがもうリーダーになった!
重岡:そう。シニアサイエンティスト!
堀場:論文もいっぱいだしてるし。
重岡:これから。まだこれからどんどん増えてきます。
堀場:アレックスの話で、思い出しましたけど。何年前だったか?ブルガリアで初めて会った時は、絵を描いているアーティスト?みたいな、そんな青年でしたね。
重岡:2017年。初めて会って、「日本に行きたい」ってねぇ。
「なんで日本に行きたいの?」って聞いたら「日本には行ったことないけど、日本で研究したい」って言うから「なんで?」って聞いたら、
「ブルガリア人が昔からずっと持っていたけれども、今忘れてしまっったものを、今日本人は持ってる」って。
「自分のおじいちゃんおばあちゃんとかが皆そういうので、それを見てみたい」って。
堀場:言ってましたね。それを隣で聞いてらしたツェンコヴァ先生は感動して涙ぐまれてましたよね。あのランチの時。「私が日本に行きたいと思った時と同じ」っておっしゃってたよね。
あの時に青年だったアレックスのことを、ツェンコヴァ先生とご主人のニコライさんは、ブルガリアの大切な三つの言葉に例えて、おっしゃってましたね。それはもう感動的でしたよね?
重岡:感動的でしたね。
2017年だから、ツェンコヴァ先のルセの名誉市民の表彰の時。
先生は、科学者として「魂」って言葉を使うことはすごく遠慮されるけれども、ね。
「日本人の魂は清き、直き、明き心。清らかで明るくて素直。それが日本人の魂の本質だって教えられている」という話をした時に、「ブルガリア人はね、愛と信頼と希望、これが魂の本質」って。
忘れられないけどね。ニコライさんがすごく嬉しそうに、「ツェンコヴァ先生のことを、ツェンコヴァ先生は僕にとっての愛そのものです。僕は先生の信頼であり続けたい。そしてアレックスは僕たちの希望です。」って。
堀場:あのお食事のテーブルでそれを聞いた時は、本当に感動でしたよね。
重岡:しかも自分たちの「希望」を日本に託してくれた。
堀場:そう!そのアレックスが今本当にこんなに成長してて。
重岡:彼が今や日本とブルガリアのブリッジになるって言ってて。で、なんとね!
堀場:なんと、なんとね!
重岡:姪っ子と結婚して!
堀場:血縁関係まで。 WOW♪
重岡:親戚になっちゃったね。
なんかあるね。なんかある。ブルガリアと日本は。
堀場:同じようなことを感じているのかもしれないですね。
重岡:一番価値観が一緒っていうの大きいですね。
深い深い、深いところで価値観が共有できてるっていうのがね。一番、一緒にいてストレスにならない。
堀場:先生にとって社長は本当に一緒に研究していくパートナー。
とはいえ、ラボを運営していく立場としてはエグゼクティブディレクター。先生の協力者としてだけでなくラボ全体の研究をみる立場だから、人を育てたり研究の優先順位をつけたりとか、そんな役割もなさっているんですよね。
重岡:ありがたいことに、優秀な科学者がたくさん、集まって来てくれてますし、育ってきてくれるし。で解析の技術の方法で分かってきてることもどんどん増えてきている。
堀場:アクアフォトミクスっていう科学が広まれば広まるほど、ゆの里ラボの認知度が上がって、そこのレベルがみんなに世界に知れ渡ることになるから、そのラボで研究したいって人がどんどん増えてくるかもしれないですね。
重岡:今回、随分紹介されたもんね。
堀場:そこのエグゼクティブディレクターとしてのお仕事は、ますます忙しくなると思いますけど?
重岡:ちょっとやっぱり責任も感じますからね。全然間違ったことはできないし。
一つ。一つでも間違った発表しちゃうと アクアフォトミクスっていう科学、それが崩れてしまうから。嘘とか誤魔化しとか、失敗があってはいけないっていう緊張感は常にありますね。
堀場:確かにね。そうですね。皆がそれを見て育ちますからね。
重岡:そうそう。そうです。
堀場:ありがとうございます。まだ今お喋りしたいことはいっぱいあるけど、そろそろ時間ですね。今日はこのくらいにしておきましょう。ありがとうございました!
(2023/9/9 ブルガリア・ソフィアのホテルにて)
(注)会話の中で二人が「先生」と呼んでいるのは神戸大学教授、「アクアフォトミクス」の提唱者、「ゆの里アクアフォトミクスラボ」のスーパーバイザーでもあるツェンコヴァ先生のことです。